八幡学園とは
八幡学園は、昭和3年に創設された福祉型障害児入所施設です。
貼り絵の天才 山下清さんが在園、その才能を開花させた施設としても知られています。
施設名の「八幡(やわた)」は、創設時の所在地の地名に由来しています。
創設者である故久保寺保久氏の標語「踏むな 育てよ 水そそげ」の理念に基づき、現在も千葉県市川市の地で、障害のあるお子さんとそのご家族の支援に尽力しています。
子どもの健やかな成長発達には、やすらぎや心地よさを感じられる暮らしの場と人間関係が大切だと考えます。
諸々の事情で家庭を離れて暮らす子ども達に対して、わたしたち施設はその子があるがままに大切にされ、安心して暮らすことの出来る居場所となりたいと考えています。
そのためにも、日課や建物構造の工夫に加え、子どもを起点にした個別的で丁寧なやり取りを大切にしています。
縁あって出会えた子どもとそのご家族の福祉向上を目指して、職員一同が志を共にして働いています。
学園玄関
園舎と芝生広場
生活寮 玄関
学園標語・法人理念
法人基本理念
●子ども達一人ひとりをかけがえのない存在として尊重し
その子らしく幸福に生きる権利を守ります
●子ども達一人ひとりを真に理解し、愛情と共感をもって
心身共に健やかな育ちを保障するように努めます
●子ども達一人ひとりが自ら成長発達する力を信じ
その可能性を発揮するために相応しい関わりや環境の調整に努めます
事業目的
- 八幡学園に暮らす子ども達に対して、安全で健康な暮らしの場と適切な養育及び療育の場を提供する中で、日常生活に関する事柄や社会生活に向けた自立への支援を行います。
- 地域の拠点施設として、福祉型障害児入所施設としての機能を活用して、広く地域に生活する障がいのあるお子さんとそのご家族への支援を行います。
基本方針
子ども達一人ひとりの権利や気持ちを大切にし、ご家族と力を合わせて子ども達の健やかな育ちやその子らしい暮らしの実現に向けて支援していきます。
- 子ども達の「安全」や「安心」を確かなものにし、子ども達が施設や支援する大人への「信頼」が得られる暮らしを提供します。
- 子ども達の「快適性」や「満足度」を高めていきます。
- 子ども達の「成長・発達」を促すと共に、社会生活に向けた「適応・改善」を図ります。
- 子ども達の主体的活動や意思決定・意思表示への支援を進めます。
- 将来に向けて、ご家族との生活や地域生活への支援を進めていきます。そのためのご家族や関係機関、団体等との連携を深めていきます。
大切にしていること
小規模でアットホームな暮らし
子ども達は小さなグループで生活します。家庭に近い環境で、快適でくつろげる雰囲気と一人ひとりの好みが大切にされる環境作りに取り組んでいます。施設的な印象を少なくするために、食事やお風呂の時間を長く設けるなど日課の流れを緩やかにしています。私たちは子ども達一人ひとりのペースや気持ちに寄り添える暮らしを大切にしています。
ゆとりのある生活
子どもの健やかな成長のためには、緊張や不安を取り除き、子ども達が安らぎや心地良さを感じられる暮らしを提供することが必要だと考えています。子ども達が、周りの大人から大事にされていることを感じながら「自分は自分のままで良い」と思えるように、良い意味で「ゆるさ(寛大・のんびり・落ち着ける)」を大事にしています。
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誕生日を特別な日に
私たちは学園の子ども一人ひとりの誕生日当日を「その子にとって、1年に1回の特別な日」という思いで大切にしています。
学園では月毎のお誕生会も行っていて、それはそれで子どもたちが楽しみにしているイベントの一つですが、お誕生日当日は、とにかくその子にとって好い出来事が起こる日にしたいと考えています。
色んな人からお祝いの声をかけてもらったり、大好きな職員や特定のお友達と過ごしたり、素敵なメッセージカードをもらったり・・・
誰にどんな形でお祝いしてもらったら嬉しいのか、担当職員が中心になって思いを巡らせて「とびきり上等な日」になるような演出を考えます。
休日の「〇〇くんタイム」
大人を独占できる時間
私たちは一人ひとりの思いにきちんと寄り添ってあげたいと考えています。
そんな取り組みのひとつとして、休日の「〇〇くんタイム」があります。
〇〇くんタイムには、子どもは職員を独り占めし、1対1で子どもの好きなことをして過ごします。
子どもと相談をして散歩に出かけたり、おやつ作りをしたり、ゲームで真剣勝負をしたり、のんびり日向ぼっこをしたり…なんてこともあります。
言葉で意思表示をすることが難しいお子さんや、シャイでなかなか前に出てこられないようなお子さんとも、職員との時間の中で気持ちを汲み取り、応えていきたいという思いもあります。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまいますが、「次はいつ?」「こんど〇〇しよう!」と期待を寄せてくれる子どもの反応が何よりうれしいです。
集団生活であっても、子ども達一人ひとりがやりたいことや嬉しいことを、職員付きで出来る時間を約束することは、子どもの気持ちの充足や一人ひとりの個別的な生活の実現に向けた取り組みになると考えています。
不安を受け止め、和らげる支援
暮らしの場が変わることは、子どもにとって大きな不安が伴います。
施設生活への導入の時期は、ご家族や児童相談所職員、学園から可能な範囲で本人へ施設生活についての説明を行います。
また、事前に学園の生活を体験してもらうなど、子どもの不安な気持ちを受け止めながら、丁寧な支援を心掛けています。
同様に、退所に向けた準備をする時期には、本人やご家族の意向を確認した上で進路や移行先の開拓を進めていきます。
学園を退所して学園周辺の地域(グループホーム)で暮らすお子さんも増えてきました。
そこは学園生活に比べると自由で刺激の多い環境であり、楽しいだけでなく不安や困難も待ち構えています。
退所後の生活での困りごとやその他の事情で学園を頼ってくる時には、学園の支援が必要なくなるまで応じていきます。
生活の様子
平日
6:00 | 起床 |
7:00 | 朝食 |
8:15 | 登校 |
9:30 | 園内教育活動(未就学幼児・過年齢児) |
13:15 | 園内教育活動(未就学幼児・過年齢児) |
15:00 | 下校 |
15:30 | おやつ |
16:00 | 余暇時間 |
18:00 | 夕食 |
19:00 | 入浴 |
21:00 | 就寝 |
休日
7:00 | 起床 |
8:00 | 朝食 |
10:00 | 余暇時間 |
12:00 | 昼食 |
13:30 | 余暇時間 |
15:00 | おやつ |
16:00 | 余暇時間 |
18:00 | 夕食 |
19:00 | 入浴 |
21:00 | 就寝 |
・学校がお休みの土曜日曜祭日と夏冬休み期間は、各寮単位での生活が基本となります。
学校生活
小・中・高の学齢期の子ども達は、毎日、地域の特別支援学校や特別支援学級に通学しています。
学齢期の子ども達が多くの時間を過ごす学校生活がより豊かになるように、通学校と連携をとってサポートを行います。卒業後の進路についてもご家族や担任等と相談して援助しています。
生活空間5寮1ホーム体制
- 子ども達は、4つの男子寮と1つの女子寮、1つの施設内ホームで生活をしています。
- 男子寮と女子寮の部屋は、個室・2人部屋です。
- 皆が一同に集まれる大リビングと、少人数が集える小リビングがあります。
- 食事もそれぞれの寮にある食堂でとります。
- 地域社会での自立生活を目指すお子さんが暮らす施設内ホームは、オープンキッチンや ユニットバスを設置して、より家庭に近い環境を設定しています。
現在通学中の学校
- 千葉県立「市川特別支援学校」「市川大野高等学園」
- 市川市立「若宮小学校」「第四中学校」
造形教室
アトリエ・オクト
一人ひとりの興味や能力に応じて、描画や粘土・木工などの造形活動を行っています。
造形活動を通して、それぞれの個性や才能の発見、開発、伸長に努めています。
・活動は専任講師が来園する月、水の放課後と土曜日の午前午後に行っています。
・法人の地域貢献事業として、外部の方にも教室を開放しています。
アクセス
〒272-0816 千葉県市川市本北方3-13-11
公共交通機関を利用の場合
1.JR下総中山駅・京成中山駅下車の場合
JR:駅前ロータリーより、京成バス「市営霊園行」、または「保健医療センター」乗車 → 「若宮入口」で下車、理髪店脇の道路を左折、コンビニと高齢者施設の間の道路を道なりに,徒歩3分。
京成:下車後、京成バス中山駅入口バス停(国道14号千葉銀前、徒歩1分)にて「市営霊園行」または「保健医療センター」乗車。
2.JR・東京メトロ西船橋駅下車の場合
JR東京方面へ各停に乗車、下総中山駅下車後は「1」の京成バス乗車。
3.JR船橋法典駅下車の場合
徒歩約20分。(駅前 → 木下街道の競馬場前十字路へ → 木下街道を市立「若宮小」方面へ
→ 駐在所隣,のコンビニエンスストア、ミニストップ横の理髪店脇道路を右折)
車を利用の場合
1.京葉道路「市川インター」を下りて、国道14号線を千葉方面へ、「鬼越2丁目交差点」を左折直進、
「若宮小学校」手前を左に入る。
2.京葉道路「原木インター」を下りて、「中山競馬場」方面へ、「若宮3丁目交差点」を左折直進、
「若宮小学校」を過ぎて右折。
学園概要
施設名 | 福祉型障害児入所施設 八幡学園 |
施設種別 | 指定福祉型障害児入所施設 |
施設長 | 久保寺 玲 |
入所定員 | 正規入所定員60名 |
入所対象 | 18歳以下の障害児 |
定員 | 男児:46名、女児:14名 |
住所 | 千葉県市川市本北方3-13-11 |
開設 | 昭和3年12月12日 |
事業内容 | 1)福祉型障害児入所施設 利用契約または措置 2)短期入所事業(宿泊ショートステイ) 八幡学園内で受け入れ 3)日中一時支援事業(日帰りショートステイ) 八幡学園内で受け入れ |
職員構成 | 正規児童指導員、保育士…34名以上 パート・アルバイト・契約職員…6名以上 看護師…1名 |
敷地面積 | 4676㎡ |
建物面積 | 1階 1477,71㎡ 2階 1418,69㎡ 3階 58,70㎡ |
生活寮 | 男子寮(定員10名)×3寮~聖光寮、聖和寮、聖望寮 男子寮(定員6名)×1寮~聖信寮 女子寮(定員10名)×1寮~聖愛寮 施設内ホーム(定員6名)1箇所~みのわホーム |
利用方法 | 児童相談所に相談 |
ご利用の流れ
長期入所(利用契約)
利用契約により、知的に障がいのある18歳未満の方の、長期入所事業を行っています。
(1)対象となる方
知的に障がいを持つ18歳未満の方で、契約ができる保護者がいて、都道府県発行の受給者証を所持している方。
(2)入所の手続き
居住地を管轄している児童相談所にご相談下さい。
(3)利用料
施設利用料および食費光熱水費(ただし、いずれも収入により負担上限額あり)。
その他、学校費用・医療費・日用生活品費等が実費負担になります。
短期入所(利用契約)
利用契約により、知的に障がいのある18歳未満の方の、短期入所事業を行っています。
*長期入所の定員に空きがある場合の受け入れとなります。
(1)対象となる方
市川市周辺にお住まいの知的に障がいを持つ18歳未満の方で、市区町村の短期入所受給者証をお持ちの方。
(2)利用の手続き
お問い合わせフォームより、「八幡学園」にご相談ください。
(3)利用料
・利用者負担額 国の定める額(利用者負担上限の範囲内)。
・食 費 食事提供加算対象の方 朝240円 昼340円 おやつ80円 夕440円
食事提供加算非対象の方 朝300円 昼500円 おやつ100円 夕600円
・その他 日常生活に通常必要となるものに係る費用で、保護者の方に負担して頂くことが適当と認められる実費。
福祉、医療、教育等の関係機関と連携、総合的な支援
運営法人